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2012年3月27日火曜日

96.ループ流MB発生ノズルのエアー自吸量(2) OKE-MB01FJ


  

 吐出量の80%のエアーを自吸

OKEMB0FJ(7L/min)の自吸量測定      

                                    2012318日に実験
                                                                                           (有)OKエンジニアリング

1. はじめに 

8月の報告書作成の為に、ループ流式マイクロバブル発生ノズルの性能を調べる。
今回は標準、準標準ノズルの自吸量を測定する。
今まで必要圧での自吸量だけを測定していたので、000から0.01MPaとびで測定する。ノズル内部の真空度と対応しているのかを解明する。

実験結果は、予想外の非常に興味深い結果がえられた。自吸量が不連続になる水圧が存在することが分かった。



2.実験条件

 (1)水温給湯器を43℃に設定。水道圧を利用。
    圧力はシャワーホースの根元で計測。シャワーホース先端にMB発生ノズ   
   ルを設置し、ノズル先端には何も装着せず。

 (2)自吸口はスロットルバルブを全開。外形6mmチューブ×2mを使用。途中に 
   クラッキング圧ほぼ0 に近い逆止弁を使用。

 (3)自吸量の測定器
    堀場製作所エステック デジタル流量計SEF-51

(4)使用ノズルOKE-MB01FJ 吐出量7L/min(水圧0.15MPa時)


                                                         
3.OKE-MB0FJの自吸量
  測定データ                  


OKE-MB0FJの自吸量



 

水圧

MPa

自吸量 

 L/min

備考

 

0.00

0.00

 

 

0.01

 

 

0.02

0.90

 

 

0.03

1.30

 

 

0.04

1.50

 

 

0.05

1.60

 

 

0.06

1.70

 

 

0.07

1.80

 

 

0.08

1.90

 

 

0.09

2.20

 

 

0.10

2.40

 

 

0.11

2.70

 

 

   0.12

3.40

*ここから急に自吸量が増える

 

0.13

4.80

 

 

0.14

5.40

 

 

0.15

5.60

*0.15MPaを超えると0.18MPa

 

0.16

まで飛ぶ。ゴーと言う音がして

 

0.17

来る。音の質が変わる。

 

   0.18

3.40

*自吸量が極端に減少

 

0.19

ここから0.23MPaまで水圧が

 

0.20

3.60

非常に不安定である。

 

0.21

*圧力計の流量を絞り安定さて 

 

0.22

測定のこと。流量計は不安定。

0.23

4.00

 給湯器の水圧MAX

 

0.24

 

 

0.25

 



4.結果と考察

 (1)自吸量が非常に多いことが分かった。吐出量の80%を自吸する。OKE-MB03FJの自吸量は吐出量の約105%なので、これには及ばないが自吸量は非常に多い。
     このように自吸率が良いノズルは、まだ発表されていない。

     OKE-MB03FJの自吸量は吐出量の約105%なのに、OKE-MB01FJは 
    吐出量の80%と差が出ている。

 (2)水圧0.15MPaで自吸量が5.6L/minであるが、この圧を超えると圧が0.18MPaに飛び、自吸量が3.6L/minに激減する。同時に激しいゴーと言う音が鳴る。音の質が変化する。

 (3)自吸量が不連続になる水圧が存在することが分かった。OKE-MB01FJの場合は、その水圧は0.15MPaである。
  

 (4)この現象はノズル内で気体の占める割合が多くなり、一定の安定性を持って
   いたループ流が不規則になったことを意味するのではなかろうか。

 (5)可視化して調べると興味深い観察ができるかもしれない。また、水温を変え 
   て自吸量が変節する圧力の変動を調べる必要がありそうだ。