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2009年6月29日月曜日

32.マイクロバブルと汽水域(その1)――汽水域実験の下見(1)


(有)OKエンジニアリングの松永です
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汽水域マイクロバブル実験の為の下見    (有)OKエンジニアリング


 2009年6月28日、午後2時5分に淀川最下流の土手に到着。その日は晴天で海風が強く吹いていました。
イクロバブル発生実験に最適な所がないか探すが見つかりません。テトラポットが邪魔して発生装置のエンジンポンプを設置する場所がありません。少しがっかり。
いい対策が浮かんできません。釣りでもすればと竿を出しアオイソメを付け、釣れない事を期待して釣り始めました。5分もせずに根がかり、ハリスは切れ、浮きは流され見つからず。気持ちを落ち着ける為、手作り弁当を食べました。

場所を変えることにしました。50mほど上流に移動。ここも最初の所と同じでテトラポットがあります。ここは川の流れと並行に岸から4列に敷き詰められ、1列目は護岸になっていました。
この場所で竿を入れて15分位すると餌が無くなっていました。風が吹いていたので竿先の変化が分らない。6回餌を付けて試しました。少し餌が残る程度で食われていました。小魚が食べたのか。それともカニか。この間、根がかりで2回糸を切った。

少しずつ実験の為の考えが出てきました。
①シャワーホース2本をつなぎ長くする。事前に水圧損失を調べる。
②マイクロバブル発生位置は護岸近くでいい。
③岩に付いた牡蠣等の成長を観察する。
護岸部の生物の変化を調べる。
④護岸に近いテトラポットで出来た空間で発生させる。
⑤いい潮時を選ぶ
⑥短期ではなく、長期の実験・観察になりそうだ。
⑦マイクロバブル発生実験までに現状を観察、記録する必要がある。本当なら1年間の調査が要るのかも。
3時間居ましたが水位の変化はほとんどありませんでした。小潮?

おもしろい現象を発見 --海水の透明度が3段階

●テトラポットの1列と2列の間の水は完全な透明。
●2列と3列の間の水は透明度約3m。
●3列目の外は透明度約50cm。
20cmの波がひっきりなしにテトラポットにぶつかり1列目まで影響しているのに、なぜはっきりと水の透明度が3段階になるのだろうか。
濁った海水が川を逆流しているのにこんなことがありえるのかと不思議でした。
透明度3パターンの外見上の違い。①テトラポットに牡蠣が沢山貼り付いていることと小ぶりの藤壺が付いている。
②護岸は奥行き10mまで石畳になっている。長さ200m以上はある。
この石畳は、阪神大震災の時、整然としたものが崩れてデコボコになったと言う。(釣りに来ていたN氏の話)今日の水位は石畳から1m300cm下ぐらい。

これはあくまで推測ですが、石畳の下が浄化槽の役目を果たしているように思われます。そうでなければ「テトラポットの1列と2列の間の水は完全な透明」であることを説明できません。

後、もっと下見し現状をもっと詳しく観察・記録する必要がありそうです。このポイントから1km上流までを調べておく。
汽水域でのマイクロバブル発生実験はその後にします。
今日の下見で淀川汽水域の虜になりそうです。子供ごころに戻ります。

2009年6月19日金曜日

31.マイクロバブルと発生装置作り(その3)――汽水域での実験に使用

  
  野外での実験用に便利         (有)OKエンジニアリング


 前回、農業、園芸で利用するマイクロバブル発生装置の一例として右の写真のエンジンポンプを利用したものを紹介しました。
 この発生装置は、コンパクトで軽いので色んな使用方法が有りそうです。

(3)汽水域での実験に使用する
 もともとこのエンジンポンプは、汽水域での簡単な実験をする為に昨年春に購入したものですが、まだエンジンをかけたことありません。写真を撮る為に出してみて軽いので少し驚きました。
 今年は、汽水域でマイクロバブルを発生させます。
今、計画を練っているところです。



        汽水域でのマイクロバブル発生実験の計画案
 「27、28」で海の環境問題にまで話が発展しましたので、今後、汽水域でマイクロバブルノ発生実験を実行することが課題に上った。
 実験の目的、目標
1.汽水域で「OKE-MB01FJ」を用いてどれだけの泡が出るかテストする。ビデオ撮影で観察する。塩分濃度等を研究施設で測定してもらう。
2.どれ位の範囲に広がるか。干潮から満潮になる時に実験を開始する。ビデオ撮影で
3.実験開始前、潮どまりの時、その後、プランクトンを採取する。主に石垣付近。
4.マイクロバブルを発生することで生物の変化を観察する。
5.特に魚が寄ってくるか観察する。 魚釣りをする。
  (マイクロバブルを発生させ、釣れそうに無い定点で定期的にやる必要がある。)
 実験装置と方法
1.エンジンポンプ(写真)とマイクロバブル発生装置「OKE-MB01FJ」を使用する。
2.ダイレクトにポンプで吸い上げた海水をマイクロバブル発生ノズルから噴射する。発生ノズルは2個使用する。1個は岸の石垣の中。1個は流れに直角に噴射する。ノズルは竿に固定する。
3.定点での実験を定期的に行う。
4.ビデオ撮影する。

*実験場所を決める為に、下見をしておく。
*実験備品類を全て準備すること。









2009年6月12日金曜日

30.マイクロバブルと発生装置作り(その2)――農業・園芸で使用する

    
  
(有)OKエンジニアリングの松永です
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マイクロバブルと発生装置作り(その2)  (有)OKエンジニアリング

2.屋外で使用する場合今回は水道のない屋外でマイクロバブルを発生させる装置、システムをどのように作るのかを主に述べていきます。水道設備が有る場合は、バスルームの時と同じように使えばいいと思います。(地域によっては、水道圧が5kg/cm²前後あるところがありますが、発生の状況を見て栓の開閉を利用して水圧を調整してください。

(1)農業・園芸で散布して使用する時
水道設備が無いところはポンプが必要です。電
気が有る場合はモータポンプを、無い場合はエンジンポンプを使用します。私は実験用には「工進」
の小型農業用ポンプを使用しています。このポンプ
は水圧が3kg/cm²あります。
参考例として、エンジンポンプで説明します。
この 装置は長時間連続運転するものではありま
せん。

<準備するもの>
① マイクロバブル発生ノズル「OKE-MB01FJ」
➁ エンジンポンプ
③ 吸引側ホースとフィルター(ポンプとセットのものが便利です)
④ 吐出側ホース シャワーホースとヘッドを利用
⑤ とホースをつなぐジョイントと(パイプバンド)
⑥ 水漏れを防ぐ「シールテープ」
➆ 吐出圧を調節する場合、バルブも要ります。

以上です。
主要部品は写真を掲載しました。

<組み立て>
① エンジンポンプの吸引側にホースをつなぎ、そ
の先端にフィルターを取付けます。
➁ 吐出側にボールバルブを取付け、シャワーホースを取付けます。
③ シャワーホースの先端に発生ノズル「OKE-MB01FJ」を組付けます。
④そのまま散布する場合は自吸口に詰栓をし、シャワーヘッドを付けてください。
以上で組立て完了です。

この時に使用する工具は、パイプレンチ、モンキースパナ、パイプカッターです。

 <使用方法>
① そのまま散布する場合
➁ 水槽、タンクの中でしばらく循環させた後、 
使用する場合


(2)農業・田んぼのように水で栽培する場合

発生装置に加え加圧溶解タンク」も利用したほうがいいのではないかと思います。加圧溶解タンクと発生ノズルを使用してマイクロバブルを発生させると、バブル径のピークが40μm前後と、10μm前後の2つピークが存在することが、現在分ってきました。マイクロバブルの径が小さいほどバブルの寿命が長いので、水で栽培するシステムに合っているのではないか考えています。

私たちが田んぼで基礎実験した時の加圧溶解タンクは右の写真です。




2009年6月10日水曜日

29.マイクロバブルと発生装置作り(その1)---バスルームで使用する場合


(有)OKエンジニアリングの松永です
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マイクロバブルと発生装置作り(その1)    (有)OKエンジニアリング

 (有)OKエンジニアリングは、マイクロバブル発生ノズルを研究・開発しています。

装置、システムを作り上げるのは、発生ノズルを購入された皆さんです。
ループ流式マイクロバブル発生ノズル「OKE-MB01FJ」を使った、マイクロバブル発生装置について書きます。応用は幅広いので全てを挙げることは出来ませんが、装置の機構別、用途別を基本に少し連載したいと思います。ループ流式マイクロバブル発生ノズルの発生原理、構造、機構については(有)OKエンジニアリングのホームページに「公開特許」をリンクしていますので参照してください。

1.バスルームで使用する場合
この場合は非常に簡単です。シャワーヘッドと
シャワーホースの間にマイクロバブル発生ノズル
「OKE-MB01FJ」を取付けるだけです。取付け
る順番は次の通りです。

(1)マイクロバブルシャワーにする
① シャワーヘッドをシャワーホースから外しま す。
② 発生ノズル「OKE-MB01FJ」をシャワーホ
ース先端に取付けます。
③ ノズルの自吸口に詰栓をします。
③ シャワーヘッドを「発生ノズル」の先に取付け
ます。シャワーヘッドのメーカによってはアダプ
ターを使う必要があります。
これで完了です。簡単です。  
水道設備そのものが、マイクロバブル発生装置
の一部と考えることが出来ます。だから簡単に
出 来ます。

(2)マイクロバブルバスにする
➀ 上記のマイクロバブルシャワーをそのまま
浴槽に入れるだけでマイクロバブルバスに
なりま す。
➁ シャワーヘッドを外した状態にすると、少し
だけ濃くなります。
どちらでも効果は同じようですけど。気分は
リラックスし、プチ温泉気分になります。

(3)ジャグジー:ハンディータイプの簡易ジェットバスとしても使用できます。
① シャワーヘッドをシャワーホースから外します。
② 発生ノズル「OKE-MB01FJ」をシャワ
ーホース先端に取付けます。
③ ノズルの自吸口にエアー取り込み用の
ホースを取付けます。


注意事項があります。浴槽のお湯から発生ノズルを上げないでください。上げると勢い良く 水が噴射しますので絶対に上げないでください。

次回は屋外で使用する場合を書きます。



2009年6月7日日曜日

28.マイクロバブルとメダカ(その8)--海の環境をどう守るか?


海の環境をどう守るか?  (有)OKエンジニアリング

メダカの食欲とマイクロバブルの関係について実験をしていて、色々なことが頭に浮かんできました。「海の環境問題」もそのひとつ。現在、日本で問題になっている特徴的なものは「諫早湾の埋め立て」だと思います。
長崎県諫早湾は有明海の「子宮」と言われていました。その「子宮」を壁で遮断してしまいました。その結果、養殖ノリが不作となり、不漁が続き大きな社会問題になっています。
私は長崎県平戸市生月町の生まれです。子供の頃から春、夏、秋は海で遊んでいました。その海が傷つけられることは悲しく思います。

諫早湾埋め立てが計画された頃、この埋め立てに反対していたのが当時の農水産省大臣であった金子岩蔵氏です。金子岩蔵氏は長崎県平戸市生月町出身の農水産省の大臣でした。現長崎県知事金子原二郎の父親です。私の母方の祖父は生月の町会議長をしていて金子岩蔵氏を国政に送り出す運動をしたひとりです。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を見て、金子岩蔵氏が「諫早の埋め立て」に反対していたことを知りました。私はこのことを知って、内心ほっとしました。

「金子岩蔵氏の漁業に対する心」が広がり、大きな合意となって「諫早湾の埋め立て」が中止されることを願っています。

その後の回復にはマイクロバブルが大きな力を発揮して諫早湾の自然を取り戻すと確信しています。

                                         写真は「宇宙から見た干拓工事中の諫早湾(2001)
                                          『ウィキペディア(Wikipedia)』からコピーしました。

  

2009年6月6日土曜日

27.マイクロバブルとメダカ(その7)--餌無し・放飼いの海洋牧場


(有)OKエンジニアリングの松永です
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マイクロバブルと漁業          (有)OKエンジニアリング 
前回はメダカと食欲の関係について書きました。その時の「大きな泡」が発生した失敗が「マイクロバブルにメダカの食欲を刺激する効果、力がある」ことを証明する結果となりました。

現在、養殖漁業でマイクロバブルが普及し始めています。マイクロバブルは漁法等にも利用されるのではないかと思います。
魚が居そうな場所で大量のマイクロバブルを発生させ集まった魚を一網打尽にする漁法も出来るかも知れません。
釣りでは、磯などで魚の食いが悪くなった時間帯にマイクロバブルを発生させて魚の食いを良くすることにも利用出来そうです。釣堀や釣りイカダでも。
また、環境問題とも関連しますが、漁礁の環境を良くすることにも利用できそうです。それをさらに発展させて、マイクロバブルを利用した、餌を与えることなく「放し飼いの海洋牧場」が出来そうな気がします。この時は、マイクロバブル発生装置と太陽光発電システムを組合せれば、技術的には簡単に出来ます。

メダカの食欲とマイクロバブルの実験をして気付いたこと沢山ありますが、近い将来、マイクロバブルは養殖だけではなく漁業全般に利用されるような気がします。海で沢山のマイクロバブルが使用されれば、海の環境も改善され、そのことにともなって魚介類が沢山取れるようになることを期待しています。

2009年6月5日金曜日

26.マイクロバブルとメダカ(その6)--メダカが食欲を増す原因は


(有)OKエンジニアリングの松永です
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メダカが食欲を増す原因は?      (有)OKエンジニアリング マイクロバブルを水槽で発生させるとメダカは餌を与えなくても、底でミジンコか何かを食べる行動をします。食欲をそそる原因がマイクロバブルなのか、それとも電磁ポンプ音、振動、キャビテーションも食欲に関係しているのかビデオ撮影して観察することにしました。

6月5日連続撮影を基本にビデオ撮影しました。問題が起りました。電磁ポンプに通電すると、マイクロバブルではなく「大きな泡」が出てきました。この2週間は、長時間ポンプを動かしていたのでマイクロバブル発生装置の内部が綺麗に掃除され、撹拌部の真空度が大きくなったのでしょう。自吸口から多くのエアーを吸っていました。昨日は0.3㎜前後の泡も多少出ていましたが、マイクロバブルは出ているので問題ないと判断し、エアーは絞りませんでした。 (このビデオは音声を出すとリアルです)



カメラを回したまま流量調整弁を絞ったので、大きな手振れを起こしました。完全に調整できないまま撮影しました。

①電磁ポンプのスイッチを入れてもすぐに食べ始めるわけでもありません。
②しばらく激しく動きながらマイクロバブル発生ノズルのところに集まります。
③15秒前後したら水槽の底で食べ始めます。
このようになるはずでしたが、前記したようにトラブルがあり不十分でした。
メダカの挙動をビデオ撮影した動画(失敗作)を添付しました。映像が切れた時、餌を入れました。内容的には成功です。
 ●「大きな泡」が出ている1分間、メダカはほとんど「食べる行動」をとりませんでした。
 ●「マイクロバブル」を発生させ始めると、約15秒で「食べる行動」を始めました。
 電磁ポンプ音、振動、キャビテーションが食欲に影響しているとすれば、電磁ポンプのスイッチを入れて間もなく食い始めていいはず。
ところが、食べる行動をするまでに時間があります。この時間はマイクロバブルがある程度の量発生する時間。マイクロバブルがメダカに作用する時間と考えることは出来ないでしょうか。
 結論
マイクロバブルはメダカの食欲を旺盛のする力を持っていることを証明したのではないでしょうか。ループ流式マイクロバブル発生ノズルで作ったマイクロバブル水はメダカの食欲を旺盛にすることが出来ました。メダカを活性化させる力があります。

魚の養殖に利用できます。海水での養殖に優れていると思います。
ループ流式マイクロバブル発生ノズルは、撹拌部の真空度が高く多くの空気を吸引するのでお勧めです。

2009年6月3日水曜日

25.マイクロバブルとメダカ(その5)--マイクロバブルの浄化力

  マイクロバブルの浄化力
 「メダカの死因」を書いていて、日にちを正確にする為に、「ブログ」ではない本来の私の日記「マイクロバブル徒然なるままに」を読み返して見て分りましたが、水槽が汚れ出すのは5月頃のようです。今年も4、5月でした。今年は特にひどい。1月から「全自動じゅず球面加工専用機」の最終調整を5月はじめまでしていましたのでメダカに関心がいっていませんでした。水槽のウィローモスが水槽全体に茂っても、炭や貝殻を藻の上に乗せて藻を沈めてメダカが泳ぐ場所を確保したりしていました。餌がウィローモスの中に入り腐敗していたんでしょう。水槽の底には髪の毛のような緑の藻が全面に生え、ガラスには緑の苔が付いていました。太陽光が当る窓側より部屋側の方が数倍も付いていました。それらを除去する時悪臭がしました。水は黒く濁り、透明度0です。水槽の汚れは最もひどい状態でした。でも、水は8L位入れ替えただけ。本格的にやると半日以上かかるので止めました。マイクロバブルの浄化力がどんなものか試すいい機会だと思ったこともその要因です。 2週間が経過した現在、マイクロバブル発生装置と市販の循環ポンプの力が相まって底をかき回しても黒く濁らないようになり、悪臭もほとんど消えました。肌色の半透明より少し濃い濁りになりました。微生物が底に溜まった有機物等を分解した結果だと思います。マイクロバブル発生装置は出来るだけ長時間動かすようにしています。この間、1日平均2,3時間マイクロバブルを発生させています。マイクロバブルの影響で水槽の水は薄っすらと白っぽく濁っています。ミクロン代の塵がマイクロバブルに付着してマイクロバブルの寿命を長くしているものと思われます。
 結論として、マイクロバブルが水槽の微生物を活性化させている可能性が大きいと言えるのではないでしょうか。