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2009年7月4日土曜日

34.マイクロバブルと発生装置作り(その4)――バスポンプの水圧でマイクロバブルが発生するか?


(有)OKエンジニアリングの松永です
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バスポンプの水圧でマイクロバブル?  (有)OKエンジニアリング

1.はじめに バスポンプでマイクロバブルが発生するかどうかの問い合わせがありました。
ブログの22で「バスポンプを用いた水槽用のマイクロバブル発生装置を試作しようと考 え、ホームセンターでバスポンプは購入しましたが、そこでストップしています。意外と吐出量が多いので「OKE-MB01FJ」発生ノズルを用いることが出来るかも知れません。近い内に自作したいと思っています。」と書きましたが、実際にこんなに早くなるとは思ってもみませんでした。
ここでは、バスポンプと「OKE-MB01FJ」発生ノズルだけで発生装置を作り、マイクロバブルが発生するかを実験します。マイクロバブルの発生状況、ノズル内撹拌部の真空度、その時の水圧等を調べることにします。

2.実験装置 右の写真のように、①バスポンプ(工進製:BP-10)、②「OKE-MB01FJ」発生ノズル、③スピコンを接続したものを使用します。水道水を入れた60Lの水槽でマイクロバブルを発生させ、その状況をビデオ撮影します。
自吸するエアー量はスピコンの絞り量でコントロールします。

3.実験結果と考察
(1)バスポンプの性能は、吐出量0の時、水圧は0.05MPaであった。ノズルから噴出する時のホース根元部での水圧は、0.025MPaでした。
この時の発生ノズルの真空度は-0.001~-0.002MPaでした。水温25℃。
(2)スピコンを完全に絞りエアーを遮断した時は、マイクロバブルの発生は目視できませんでした。水圧が0.025MPaと非常に低いのでマイクロバブルは発生していないか、発生していたとしても非常に極々微量だと思います。
(3)スピコンの調整でエアーを少し自吸させるとマイクロバブルが発生します。その様子をビデオ撮影しました。

① エアーが極微量だとマイクロバブルと0.数ミリのバブルが不連続に出ます。
②連続して発生する位にエアーを自吸させると、マイクロバブルも発生していますが、バブル径が少し大きくミリ単位のものも含まれています。
③フリーでエアーを自吸させると写真のようにジャグジー状態になります。

3.結論

バスポンプと「OKE-MB01FJ」発生ノズルの発生装置でマイクロバブルは発生しますが、エアーを微量に自吸させることが必要です。全バブルの内1~2割がマイクロバブルだと思います。
今回は、水道水を使用しましたが、粘土のような微粒子を含んだもの、界面活性剤の役目をするものが水に含まれていると、マイクロバブルの発生割合が増えます。
総合的に考えると、使用する価値はあると思います。




参考2009.7.3実験 バスポンプを使って浴槽で実験しました。水温40℃。
発生ノズルの真空度は-0.001~0.002MPaであった。エアーを自吸し弱いジャグジー状態にはなるが、 水圧が足りない。真空度から判断すると水圧は約0.05MPa以下です。
マイクロバブルを目視できませんが、発生しているとしても極僅かだと思います。
明日、再度60L水槽でテストします。水圧を正確に測定する。






2 件のコメント:

  1. こんにちは。
    突然すみません。私は高専に通っているものです。授業でマイクロバブルについて習い、興味をもっていろいろ調べていたらこのブログを見つけました。
    質問なのですが3の結論に「粘土のような微粒子を含んだもの、界面活性剤の役目をするものが水に含まれていると、マイクロバブルの発生割合が増えます。」とありますがこれはなぜでしょうか。
    お忙しいなか申し訳ありません。
    お返事待ってます。

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    1. THさん

      おはようございます。
      コメントありがとうございます。
      非常に遅れてました。ごめんなさい。

      (1)発生ノズル内で多量のマイクロバブルが発生--マイクロバブルは負に帯電
        マイクロバブル発生ノズルの中では大量のマイクロバブルが発生しています。しかし、密度が非常に高いので直ぐに合体し易い状況にあります。籠に入った多数のボールのようなものです。、負に帯電し反発はありますが、真水の場合は合体が起こります。

      (2)界面活性剤はマイクロバブルを包囲
        界面活性剤が入るとマイクロバブルが負に帯電している為マイクロバブルの周りに界面活性剤が付着しバブルの合体を阻害します。これは主に発生ノズル内での現象です。ノズルから噴射されたマイクロバブルは、拡散し、反発し合うのでほとんご合体することはありません。
      大量のマイクロバブルの発生となります。

       粘土の粒子はミクロンオーダーなので、マイクロバブルの周りに付着しバブルの合体を邪魔しているものと考えています。

       海水の場合は多くのミネラル分が含まれていますので、それらがマイクロバブルを取り囲み泡の合体を邪魔しています。海を航行する船は長い帯のような白い泡を発生させます。琵琶湖のような淡水では見ることはできません。

       マイクロバブルは負の電位に帯電しているので、付着させたり付着する性質があります。界面活性剤等があると、のこ性質がマイクロバブルの合体を阻害し、多量のマイクロバブルを発生させることになります。

       海水での実験動画がありますので参考に見てください。
       http://www.youtube.com/user/01oke01?feature=mhum#p/u


      (3)洗浄力が抜群
        マイクロバブルは洗浄力が有ります。
        現在、数社の大手自動車メーカーが、塗装前の車体の洗浄に100L/minノズルで実験しています。

      (4)浄化力が大きいーーー微生物を活性化させる
        排水、汚水では多くのマイクロバブルを発生させます。
        通常のバブリングよりもマイクロバブルは数倍の効果を発揮します。微生物が活性化するからです。

       以上でよろしいでしょうか。

       年に数回、取組などをにゅーすにしてメールで配信しています。みたい場合はメールください。
        oke@s3.dion.ne.jp

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